養育費の支払期限延長を求めた事案

離婚した夫婦間において、父が、子供を養育する母に対して、子供が成人に達するときまで養育費を支払うこととなっていました。

しかし、平成28年、子供が私立大学に進学したことから、母が父に対し、養育費の支払期限を延長することを求めて審判を申し立てた。

裁判所は、
①父は、親として未成熟子に対して、自己と同一の水準の生活を確保する義務を負っていること、
②子供は成人後も大学生であって、大学卒業時までは自ら生活をするだけの収入を得ることはできず、未成年者と同視できる未成熟子であること、
③父は、子供の私立大学進学を了解していなかったと認められるが、およそ大学進学に反対していたとは認められないこと、
④父は大学卒の学歴や高校教師としての地位を有しており、年収900万円以上あること、
などを指摘し、父には子供が大学に通学するのに通常必要とする期間、通常の養育費を負担する義務があるとしました。

そこで、父に対して、子供が22歳に達した後の最初の3月までの養育費の支払いを命じました。

@東京高裁平成29年11月9日決定(判時2364号40頁)

なお、この事案は、平成15年に夫婦が別居してから(平成20年には離婚)、現在に至るまで、父と子供との面会交流が全くなかったという事情があります。

また、1審は延長を認めませんでしたが、2審でこれを覆して延長を認めたものです。

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