重婚的内縁配偶者と遺族厚生年金

遺族厚生年金を受けることができる遺族は、「配偶者」と定められているが(厚年法59条1項)、この配偶者とは婚姻の届出をしていない事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含むとされている(同法3条2項)。

では、法律上の配偶者がいるのに、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者(いわゆる重婚的内縁関係にある者)がいる場合、いずれが遺族年金を受給できるでしょうか。

正式な妻か内縁の妻かのどちらが遺族厚生年金を受給できるかどうかが争われた裁判がありました。

いずれを遺族厚生年金の受給者と見るかについては「互いに協力して社会通念上夫婦としての共同生活を現実に営んでいた者」であるとされ、その判断のためには、正式な妻との婚姻関係が実体を失って形骸化し、かつ、その状態が固定化しているかどうか、すなわち、事実上の離婚状態にあるか否かを積極的に判断すべきものとされている。

要するに、正式な妻との関係が事実上の離婚状態であれば、内縁の妻が遺族厚生年金を受給できると判示されています。

@名古屋高裁平成29年11月2日判決(判時2365号37頁)参照

Related Posts

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です